総合ニュース
2011-09-08 13:13
韓国大統領選:与党・朴氏が失速 元起業家の教授浮上−−世論調査
【ソウル澤田克己】来年12月の韓国大統領選で、これまで世論調査で独走状態だった与党ハンナラ党の朴槿恵(パククンヘ)元代表の優位が揺れ始めた。7日に発表された世論調査で、既存政治への不信感を背景に元ベンチャー起業家の大学教授がトップに躍り出て、与党側をあわてさせているのだ。
経済成長をリードした故朴正熙(パクチョンヒ)大統領の娘として根強い人気を持つ朴氏は、ここ数年の世論調査では常に、次期大統領候補として圧倒的な1位。来年の党内予備選では、順当に大統領候補に選ばれるとみられている。
野党側は現在、盧武鉉(ノムヒョン)政権で大統領秘書室長を務めた文在寅(ムンジェイン)・盧武鉉財団理事長や孫鶴圭(ソンハクキュ)民主党代表などの名前が挙がっている。ただ、朴氏との一騎打ちを想定した世論調査では、全員が朴氏に10ポイント以上の大差を付けられてきた。
そこに急浮上したのが、元起業家の安哲秀(アンチョルス)ソウル大教授。90年代にIT(情報技術)ベンチャーで成功し、現在も主に20〜40歳代の間でカリスマ的人気を持っている人物だ。政治経験はゼロだが、今年10月のソウル市長選に無所属で出馬すれば最有力候補になる、と注目された。
結局、安教授は6日に会見し、市長選には出ないと表明した。ただ、政界ではもともと大統領選出馬説が流れていたため、市長選に出ないことで「やはり大統領選狙いか」(ハンナラ党議員)という見方が強まった。
韓国の世論調査機関リアルメーターが7日に発表した世論調査では、大統領選が安教授と朴氏の一騎打ちとなった場合、安教授の支持率が43・2%で、40・6%の朴氏を上回った。次期大統領選に関する世論調査で朴氏が負けたのは初めてだ。
安教授の人気の背景にあるのは、格差拡大など国民の痛みに既存政治が目を向けていないという不満だ。ハンナラ党幹部は「既存政治は既得権益を守るばかりと思われている。新旧勢力の対決という構図になったら、韓国政治ではこれまで、変化を望む新勢力が常に勝ってきた。ハンナラ党には徹底的な自己革新が必要だ」と述べ、危機感を隠さない。
またリアルメーターの世論調査では、盧前大統領側近の文理事長が朴氏と一騎打ちになるという想定だと、支持率は朴氏が45・1%、文氏が37・5%だった。ただ、韓国紙の政治部記者は「今までなら、20ポイント差でもおかしくなかった。野党の追い上げは激しく、もう朴氏が絶対に優位とは言えない」と話した。
毎日新聞 2011年9月8日 東京朝刊
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