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総合ニュース
2014-08-19 08:37    
<インタビュー>在特会を提訴した李信恵さん「子供の未来のため」
在日コリアンのフリーライター、李信恵(リ・シネ)さんは18日、インターネット上での人種差別的な発言に名誉を傷つけられたとして、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と同会の桜井誠会長、インターネットサイト「保守速報」の運営者に損賠賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしたと明らかにした。

 李さんは提訴後に行われた聯合ニュースとのインタビューで、「嫌韓デモは子供たちの未来をなくす」とした上で、「インターネットで在特会が初めて登場した時、一部のおかしな人たちと考えて放置したことにより、このように大きくなり、街に出てくるようになった」と指摘。「見なかったふりをするのではなく、現象を直視し、すべきことをしなければならない」と強調した。 

 大阪高裁は先月8日、京都朝鮮学園が在特会と会員らに対し街宣活動の禁止と損害賠償を求めた訴訟で、半径200メートル以内での街宣禁止と約1200万円の支払いを命じた一審判決を支持、控訴を棄却している。ただ、個人がヘイトスピーチ(憎悪表現)をめぐり訴訟を起こすのは李さんが初めてとされる。

 以下は李さんとの一問一答。

 −−どんな記事を書いて在特会から攻撃を受けることになったか

 「もともとインターネットメディアなどに韓日関係、朝鮮半島、北朝鮮関連の記事や在日コリアンについて書いていたが、差別問題も扱うようになった。コリアンタウンのある新大久保の取材をして、在特会をたびたび扱うことになったが、それを契機に在特会会長(桜井氏)の攻撃が激しくなった」

 −−苦痛と被害はどの程度だったか

 「在特会の街宣活動で私の名前を侮辱する動画を見て吐いたりもしたし、不眠症に苦しんだりもした。たくさん泣いた。ひとりで歩くのが怖く、帰宅する時は危険でないだろうかと考えた。脅迫事件もあり、取材中に殴られそうになったことも何度もあった」

 −−在特会を相手に訴訟を起こすことになった契機は何か

 「京都朝鮮学園の前で行われた在特会の街宣活動に関する一審判決が昨年10月に出たが、その後も色々な在特会の事件があった。子供たちが被害を受けているため、大人として何ができるかと考えた。訴訟を起こすことにより、在特会に加入する若い人たちに少し考えさせ、在日韓国人や他の外国人の子供たちに新たに被害が出ないようにしたかった。これは成人としてしなければならないことだと思う。このような行為は子供たちの未来をなくすものだと考える。対抗して倒すことができるものから倒していかなければならないと考えた」 

 −−在特会のような団体はなぜ嫌韓活動をし、どうして成長できたと考えるか

 「ある種のはけ口、ストレス発散の側面があり、また、一つはゲームをする感覚でしている側面もあると思われる。今は偶然に在日コリアンが標的になったが、障害者や路上生活者など社会的弱者が標的になることもあると考える。私自身もそうだったが、インターネットに在特会が出てきた時、一部のおかしな人とだけ考え、見ないふりをしたのが、あのように大きくなり、路上にも出てくるようになった。私自身にも責任があると考える。見ないふりをして、関係を持つことを面倒がらず、今起きていることをしっかりと見て、すべきことをしなければならないと思う」

 −−日本社会からヘイトスピーチの規制に関する声も上がっているがどう考えるか

 「行政レベルで在特会のような排他主義者には公共施設を貸さず、街頭デモの許可を出さなければ、変わっていくのではないか」 

聯合ニュースより
    
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