総合ニュース
2014-07-04 08:29
韓中首脳 北朝鮮の核開発反対を確認=共同声明
会談後、共同記者会見を行う両首脳
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と中国の習近平国家主席は3日、ソウルの青瓦台(大統領府)で首脳会談を行い、朝鮮半島での核兵器開発に反対する立場を盛り込んだ共同声明を採択した。
声明は「朝鮮半島の非核化実現や平和と安定維持は6カ国協議参加国の利益に合致する」と強調した。
両国首脳の共同声明で事実上、北朝鮮の核について「強く反対」するとの立場が盛り込まれるのは初めて。昨年6月、両氏が採択した韓中未来ビジョン共同声明で示した「深刻な脅威」から警告水準を一段階高めた。
両氏が会談を行うのは5回目。今回は最大懸案となっている北朝鮮の核問題をはじめ、自由貿易協定(FTA)の早期妥結、人的・文化的交流拡大などについて協議を行った。中国の国家主席が日本や北朝鮮より先に韓国を訪問するのは初めて。
会談の結果、両氏は相互信頼に基づいた「成熟した戦略的協力パートナー関係」を構築し、朝鮮半島と北東アジアの平和に向けた協力を強化することにした。両国関係の未来像としては▼共同発展を実現するパートナー▼地域平和に寄与するパートナー▼アジアの発展を推進するパートナー▼世界の繁栄を促進するパートナー――との四つを示した。
北朝鮮の核問題に関しては、北朝鮮を名指しはしなかったが、北朝鮮の核開発を意味する「朝鮮半島での核兵器開発」に強く反対するとの姿勢を言明し、北朝鮮の4度目の核実験を含め、北朝鮮の核は認めないとの立場を再確認した。
声明は「朝鮮半島非核化の実現のため、関連当事国が6カ国協議のプロセスを着実に推進し、相互尊重の精神に基づき、2国間または多国間の意思疎通と調整を強化し、9・19共同声明(2005年の6カ国協議共同声明)による関連当事国の関心事項を解決することで認識が一致した」とした。
6カ国協議参加国が協議再開に向けた環境をつくるべきだとする考えでも一致した。また、北朝鮮の核放棄を盛り込んだ6カ国協議共同声明を、6カ国協議参加国が誠実に履行すべきとする認識もあらためて確認した。
朴大統領は「朝鮮半島信頼プロセス」(対話や人道支援を通じ南北の信頼構築を目指す政策)や南北統一構想の「ドレスデン構想」などを強調し、習主席は南北関係改善に向けた韓国側の努力を積極的に評価するとの内容が共同声明に盛り込まれた。習主席また、究極的に朝鮮半島の平和的統一が実現することを支持するとも表明した。
青瓦台は、北朝鮮の核開発や統一問題などで昨年6月の韓中共同声明より踏み込んだ内容が今回の声明に盛り込まれたと評価した。
だが、共同声明には、慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた河野洋平官房長官談話の検証報告書公表や集団的自衛権の行使容認など、日本の安倍政権の挑発に対する両国の立場については盛り込まれなかった。ただ、首脳会談後に採択された付属書で両国は慰安婦問題について公式に言及し、研究機関における関連資料の共同研究や共有、相互寄贈などで協力するとした。
また、両首脳は高いレベルでの包括的な韓中自由貿易協定(FTA)締結のための交渉進展を評価し、年末までの交渉妥結に向け努力を強化するとしたほか、ウォンと人民元の直接取引市場の開設についても積極的に取り組むとした。
さらに、2016年までに1000万人を目標とする両国の人的交流を実現するために努力し、査証免除範囲の段階的拡大について積極的に協議するとした。その一環として2015年を「中国訪問の年」、2016年を「韓国訪問の年」と指定した。両国政府による映画の共同製作に関する協定も締結するとした。
共同声明には青瓦台の国家安保室長と中国の外交担当の国務委員による戦略対話の定例化、両国外相による相互訪問の定例化、両国政府と民間が共に参加する半官半民による対話体制の発足、海洋境界画定交渉の開催なども含まれた。
首脳会談後の記者会見で朴大統領は、「両首脳は北の非核化を必ず実現し、核実験に決然と反対することで志を同じくした」と述べた。習主席は「朝鮮半島の非核化実現と、平和・安定が6カ国協議参加国の共同利益に符合する。参加国は対話と交渉を通じてこの課題を解決しなければならない」と強調した。
連合ニュースより
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