総合ニュース
2014-08-13 08:46
姜尚中氏の小説「心」 韓国語版が出版へ
在日韓国人で聖学院大(埼玉県上尾市)学長を務める姜尚中(カン・サンジュン)氏が著した初の創作小説「心」の韓国語版が出版される。
人文エッセー「悩む力」などで人生に対する重みのある質問を投げかけてきた姜氏だが、「心」では小説の形を借り、死とは何なのか、生きるということはどういうことなのか、人間とは何かといった人生の根本的な問題を省察する。
主人公は親友の死に直面した大学生。姜氏は小説で、自らを実名で登場させる。東日本大震災の被災地で遺体の引き上げボランティアにも参加した主人公は、姜氏と電子メールをやりとりしながら傷付いた心を開き、人生の意味を知り生きていく力を得る。
韓国語版の出版社は12日、著書について「単に個人と個人の交感や癒しだけを描いたものではなく、多くの命を失い近代文明への信頼が崩れた2011年の東日本大震災を経て、生き残った人々がどうやって生きていくべきかという問題意識を内包している」と紹介した。
姜氏は自身の母親の生涯をつづった自伝的長編小説「母 ―オモニ―」を出版しているが、「心」は同氏の初の創作小説となる。同書は日本で昨年4月に出版され、30万部以上が売れる人気ぶりを見せた。姜氏は韓国語版の出版にあたり、19日に記者懇談会を行う予定だ。
一方、今年1月に日本で出版された姜氏の「心の力」も現在、韓国語への翻訳が行われている。
聯合ニュースより
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