総合ニュース
2014-06-06 08:35
統一地方選は「ドロー」 逆風受けるも与党善戦=韓国
主要8市9道の首長選の結果
韓国で4日に投開票された統一地方選は、5日朝まで開票の結果、ソウルなど主要8都市(特別・広域市)と9道の首長選で、与党セヌリ党が京畿道や仁川市、釜山市など8市・道、最大野党の新政治民主連合はソウル市や忠清エリアを中心に9市・道で勝利を収めた。
セヌリ党と新政治民主連合による事実上の一騎打ちの結果、与党と野党の比率は選挙前の9対8から8対9に逆転した。
中央選挙管理委員会の集計によると、セヌリ党は釜山市で徐秉洙(ソ・ビョンス)氏、仁川市で劉正福(ユ・ジョンボク)氏、京畿道で南景弼(ナム・ギョンピル)氏が当選したほか、大邱市と蔚山市、慶尚北道、慶尚南道、済州道で勝利を収めた。
新政治民主連合は、ソウル市で現職の朴元淳(パク・ウォンスン)氏がセヌリ党の重鎮、鄭夢準(チョン・モンジュン)氏を破った。大田市と世宗市、忠清北道、忠清南道の忠清エリア4区で完勝し、光州市と江原道、全羅北道、全羅南道でも当選した。
大統領選挙から約1年半ぶりとなる全国規模の選挙は、朴槿恵(パク・クネ)政権に対する中間評価と位置付けられた。旅客船セウォル号沈没事故に対する「審判論」から与党の敗北あるいは苦戦が予想されていた。しかし、セヌリ党は一つ減らしたとはいえ、京畿道と仁川市の首都圏2カ所で勝利し、最大激戦区の釜山も死守するなど健闘したと評価される。新政治民主連合は仁川を譲ったものの、忠清エリアを制し、総合すると新たに一つ加えた。
全体として与野党の勝敗を決め難い結果となった。セウォル号事故に対する国政調査や国政改革など各種の争点をめぐり、与野党間の主導権争いはさらに激しさを増しそうだ。
窮地に立たされていた朴槿恵(パク・クネ)大統領は、セヌリ党の健闘、最側近である劉正福(仁川)、徐秉洙(釜山)の両氏の当選を追い風に、内閣改造や政府組織の改編、官僚改革を計画通り推進していくとみられる。これに対し新政治民主連合は、セウォル号の国政調査と、青瓦台(大統領府)や内閣の人事刷新要求を強めると予想される。
一方、226市郡区(基礎自治体)の首長選ではセヌリ党が124、新政治民主連合が72で勝利する見通しだ。前回2010年の統一地方選でセヌリ党は82市郡区の獲得にとどまったが、今回雪辱を果たした。前回92市郡区を得た新政治民主連合は不満足な結果に終わった。
17主要市・道の教育監(教育庁トップ)選では、ソウル市や京畿道など最大13市・道で革新系候補の勝利が予想される。現在の6人から大きく躍進した。
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